季節の特集

特集・夏のくらしの森

体腸管理:この夏の体調不良は腸から解消! 腸の免疫力に影響を与えるのが腸内細菌で、善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌の3つに分けられます。整った腸内環境では菌の比率はおよそ2:1:7。善玉菌が2割あれば、1割の悪玉菌の働きを抑えることができます。残りの日和見菌が悪玉菌の味方にならないよう、善玉菌を増やし、腸内細菌のバランスを保つことが大切です。
適度な運動で腸力アップ

運動不足は腸の働きを弱めてしまうので、ウォーキングなど、適度な運動を続けましょう。腹式呼吸や腸を刺激するストレッチもおすすめ。

仰向け腹式呼吸

口からゆっくり息を吐きながら、お腹をへこませる。鼻からゆっくり息を吸いながら、お腹をふくらませる。

仰向け腹式呼吸 腸マッサージ腸マッサージ

おへそを中心に、「の」の字を描くように軽くマッサージ。

ひざかかえひざかかえ

仰向けになり、両ひざをまげ、両手でかかえる。

腰まわし腰まわし

足を肩幅に開き両手を腰にあて、円を描くように腰を大きくまわす。

~食べ方に注意~

冷たいものをとりすぎない:
夏はついつい冷たい食べ物、飲み物をとりがちですが、腸が冷えて働きが低下してしまいます。なるべく温かいものを食べ、常温の水や温かいお茶を飲むように心がけましょう。

よくかんで腹八分目:
腸で消化しやすいようによくかみ、腸に負担をかけないように腹八分目にしましょう。

~腸によい食材~

食物繊維:
食物繊維は便通を促すとともに善玉菌のエサになるので、食物繊維を含む野菜、いも類、きのこ類、海藻類、果物を積極的に食べましょう。また、食物繊維は、腸内に残った老廃物をかき出す「掃除役」も担ってくれます。

発酵食品:
乳酸菌は善玉菌を増やす働きがあり、発酵食品に豊富に含まれています。ヨーグルト、チーズ、ぬか漬け、キムチ、納豆など、発酵食品を毎日の食事に取り入れましょう

ネバネバ食材:
オクラ、モロヘイヤ、つるむらさき、長芋、里芋、納豆、なめこ、もずくなどのネバネバ成分をムチンといい、胃の粘膜を保護する役割があります。ムチンは熱に弱いので、加熱しすぎないようにしましょう。

食物繊維が豊富な食材
ストレス解消

「ストレスでお腹の調子が悪くなった」という経験はありませんか。心の状態は腸に影響するので、忙しい毎日でも気分転換できる時間を設けるようにしましょう。また、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの9割は腸で作られるそうです。幸せホルモンを増やして心の健康を維持するためにも、腸内環境を整えておくことが大切です。

監修:杏林大学医学部付属病院医師 植地 貴弘さん